2018-04

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ギリシャの旅「アテネのソクラテス犬」

 イスタンブールとアテネ、エーゲ海のサントリーニ島とクレタ島に旅してきた。イスタンブールで一番に印象に残ったのは、トプカピ宮殿のハーレムであるが、今回はアテネの話を書く。私にとってギリシャはヨーロッパ旅行の最後に残された国であった。
 西洋美術の故郷はギリシャである。いや西洋文明そのものがギリシャを故郷としている。と言うことは端っこのアジア人種に属する日本人の近代以降の故郷でもある。世界の先進国の故郷がギリシャだといっても過言でもない。
 昔日本では古きを尋ねれば中国の故事であった様に、西洋ではどの国だろうと行き着く先はギリシャ神話だ。日本が何かに付け引用した中国の故事はある程度史実に基づいていたが、ギリシャ神話は完全な創作物である。空を飛ぶし、半獸神も登場する。第一死なないのである。今回神託で有名なデルフィにも行ったが、途中バスの窓から入道雲を見ていると、はるか空の彼方のそこに神様たちが住んでいる気がした。何か神々しいのである。エーゲ海のサントリーニ島の夕日も素晴らしかったが、吹いてくるそよ風が私の人生で一度も経験したことのない爽やかさだった。もうずっとその風に吹かれていたくなって、その日はどこにも出かけないでホテルで一日過ごした。このような風土ではそこここに神様が感じられ、あの全世界に影響を与える壮麗な神話が成立したのだろう。
 さて西洋美術史を改めて思い返してみると、ギリシャ神話を題材にしている場合が多いことに驚いてしまう。ゼウスが雨になってダナエと交わる「ダナエ」など、近代の作家であるクリムトでさえ描いている。まあ神話ならしようがない、と社会の承認を取り付けるのに好都合だったのかも知れないが、裸やポルノはほとんど神話を題材にする。神話は裸を描く隠れ蓑だ。
 ギリシャ神話を題材にした絵は、嘘に嘘(絵空事で現実にあるかのように見せかけるから)を重ねるとして廃棄し、印象派が登場して近代絵画が始まるけど、何、それも根拠を尋ねれば、古代ギリシャである。ニーチェの批判するソクラテス主義、ギリシャの理性優先思想に始まりを持つ。
 今日その西洋文明が行き詰まってしまった。神々を殺した様に自然も殺し始めた。ではどうすればいいんだよ? 神々を復活させるべきなのだ。美術だって同じ事だ。
 さて難しい話? はそれくらいにして、今回アテネで一番印象的だったのは、アクロポリスの丘など古代の遺跡は別として、アテネのアゴラ地区からクレタ島まで、至る所で寝ているソクラテス犬だ。どうして大きな犬がそこら中で寝そべっているのか? 考えるのに適した風土だから、何か高邁なことを考えて過ごしているのか? 犬が何か考えても、犬界が変わったり進歩したりしない。
 そのうちにコロナキ地区にあるホテルの近くで、雨の日に野良猫にエサをやっている女性を見かけた。察するところ、ソクラテス犬はご近所の人達がフィードしているのであろう。で、彼らの仕事はそこに寝そべってエサを待っていることになってしまったのだろう。かみさんが私を、痩せてメガネを掛けた爺さんなので、「アルケオロジスト(考古学者)」と呼んだんだけど、これは考古学ではなくて、考現学ですね。アテネでは太古の時代から犬は寝そべっていてギリシャ哲学に影響を与えたのだろうか?。  
 写真、最後の一枚は、「眠れるメナード(ディオニソスの巫女)」アテネ考古学博物館。

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テーマ:ヨーロッパ旅行記 - ジャンル:旅行

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