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2019-05

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ギリシャの旅 クレタの攻防

 実はクレタはつまらなかったと思い込んでいた。それは行く予定のところが1日で終わってしまって2日目に行くところを発見できなかったからだ。インフォメーションで相談したら、港の堤防を突端までジョギングするか、イラクリオンをぐるっと取り囲んでいる城壁の上をジョギングするかだといった。つまりイラクリオンから日帰りで行けるめぼしい観光地がない。ゼウスが生まれたという穴があるなんて冗談のようなものだ。
 それと期待してそのために来たような目的地のクノッソス神殿に失望した。というのはかなり現代の素材で手を加えて修復してしまっているからだ。コンクリートとか木材で作られた迷宮なんて冗談だろうと思ってしまう。映画のセットではあるまいし、本当にどうだったか分からないじゃないか? と思ってしまう。ところがこれは後に調査した結果、考古学者たちはこれを元に戻すのは不可能だと判断した。どうやら業者が人を呼ぶためにいろいろやってしまったらしいのだ。

クノッソス宮殿 絵のある建物
クノッソス宮殿の遺構              修復された建物と絵のレプリカ

 それでもクノッソス行きのバスは満員だったし、後に見た何も手を加えていないデルフィより、何倍もの観光客が押しかけていた。やっぱり石だけではどこも同じで、とりつく島もないと言うことだろう。
 まあ私が期待したのは、ラビリンス(迷宮)の宮殿という売りで、あの神話を読むと道に迷うくらいだから、相当に広くて複雑だろうと思ってしまう。けれど実際神話を現実に当てはめるのも無理があるのだと思う。見渡せてしまうくらいの広さだから迷うわけ無いだろうと思ってしまうが、まあいいか。

ミノアの絵 ミノアの絵2 蛸壺
 考古学博物館 踊るレディ クノッソス(1500~1450BC) とフレスコ画(1500~1450BC) タコの模様のある粘土瓶と粘土のあぶみ壺 新宮殿時代(1500~1450BC)

 ともあれ、所々修復済みの遺構を見て、大して広くないし、単純だから、直ぐに見終わってしまい、後はそこに本物の発掘品があるという考古学博物館に期待した。ところがカフェもないという。無いわけで会場はコ形のワンフロアーだけで、一回りすると終わってしまう。何だ、と思ったが、ここの収蔵品は流石に良かった。壁画も遺跡はレプリカだがこっちは本物がある。一部は修復されない元のままの絵もあり、これは素晴らしい。ともあれ僅かの展示でもミノア文明の一端を推測できたと思った。
 けれど短時間で見終わるので、次いで歴史博物館に行った。ここには二点のエル・グレコの作品があるのが売りだ。凄いねえ、アーチストは。彼の銅像が彼の名を冠した公園にあった。私は印刷物で見たときから、グレコの極めて頭を小さく表現するスタイルに奇異の感を持った。けれど今度イスタンブール、アテネ、それに彼が育ったクレタに来て、彼のそのスタイルの元型を見た。歴史美術館にもその頭を小さく手脚身体を大きく描いたビザンチンのキリスト教絵画がかなり収蔵されていて、楽しむ事が出来た。

グレコ イコン
歴史博物館 エル・グレコの絵      ビザンチンのイコン

 結局グレコはビザンチンのイコンを見て育ったからあの絵が生まれ、そういう背景があったからこそヨーロッパ画壇で大きくなったと思われた。ちょうど私が漫画を見て育って、漫画風の絵を描いているようなものだ。断っておくが今流行のジャパニーズ・ポップじゃないよ。あんなのは要領の良いただのいただきだ。エル・グレコは凄い。故郷が小品2点しか持っていないことに、彼は生きていたら失望しただろう。
 さてこの美術館で戦時中ドイツ軍の兵士として駐留した青年が写真に撮って色を施して絵にした水彩画の展覧会をやっていた。彼は写真と絵を残して引き揚げたのである。そこで興味を持って調べてみたらクレタをめぐるドイツとイギリスの攻防戦があった。ナチスドイツは多大の損害を被りながらクレタに落下傘降下をして占領した。道理で、街が面白くないと思った。空襲もあって街は破壊され、戦後再建されたのではないだろうか?

フォート 小型富士
港にあるビザンチン時代の砦           クレタの小型富士

 記録によれば紀元前にミノア文明はナゾの絶滅を経験しているという。初日の夕方に港に行き、ベネチア時代の要塞を過ぎてかなり沖まで突堤を進んだのだが、振り返ってみると、船が係留された港の向こうに、小さな富士山のような休火山とおぼしき山が見えた。旅行案内にそういう記述が無いが、この島は火山島でかつて噴火したことがあるのではないかと推測した。
 次の日城壁の上に登ってみたがだだっ広いだけで人影もない道が続いていた。炎天下で面白くもなかった。ともかく次の日は完全に無駄になったと思えた。

エーゲ海 商店街
エーゲ海の深い青                土産物を買った賑やかな商店通り

 ところでカストロホテルは最上階の屋上に接した部屋でジャグジ・バスがあり(私がそこに入っている写真はチャーミングだけど出しません)、シャワールームもある4部屋で、47インチのテレビが付いていた。そこで人気の(といっていた)鳩山首相辞任のニュースを見た。
 バルコニーから見た海は、本当に深い、記憶するのが困難な素晴らしい青だった。それからホテルで教えられて行ったレストランはもう感激ものの美味しさであった。何しろもう海産物が新鮮で美味しい。
 次の夜も来られることを喜んだが、次の夜は料理を頼んだ後で停電し、食べている最中に二度目の停電で、一度目ほど感激の味ではなく期待をはぐらかされた。センターにある賑やかな商店通りでおみやげのオリーブ石けんを買って、私たちはクレタを去った。

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